ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年10月22日
 君と僕。 3 (3)

 だらだらとする以外にやることもない、そんなモラトリアムのワン・シーンをゆるやかなかたちで切り出した、堀田きいち『君と僕。』の3巻であるが、いやあいかわらず、どうということもない日常のうちに含まれている、ささやかな幸福と失敗と喧噪とが、呼吸の乱れない、リラックスしたテンポで描かれていて、読みながら、大波のエモーションにさらわれるというのではなく、もうちょっと実感のこもった親しみやすい空気が、やさしくあたる。『ガンガン』系誌掲載の作品だが、暗くない青春劇ということでいえば、女性向けのマンガも含め、いま現在とくに秀でた内容ではないか、と思う。無愛想な双子、優等生タイプのメガネ、女性的な長髪といった具合に、中心人物となる4人の幼馴染みは、わりと類型的な造型だといえるけれども、その体温の掴まえ方がうまく、彼らの微妙な一喜一憂に、思わず気もそぞろで、ときおりほくそ笑んでしまう。途中から4人の仲間に加わった、ふたりの登場人物たちも、すっかりと作風に馴染んでおり、ここに収められた文化祭エピソードの終わりでは、すこし、ラブコメふうの展開も見せてくれるのであった。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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