ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2004年06月20日
 「短編集のふりをした長編集」であるそうだ。たしかに5つに分けられたエピソードは、それぞれ連なりを持っているし、登場人物に重なりがある。
 こういうのもネタバレになってしまうのかもしれないが、この作品の良さは、誰も死なない、というところにある。誰も死なないにもかかわらず、胸にじーんと迫ってくるものがある。
 それは、この時代においては、なによりも特筆すべき点となる。じっさい、この国の小説には(テレビドラマには映画には)死人が多すぎる。何もない平穏な日常のなかで、登場人物の誰かが、死ぬ。病気で死んだり、事故で死んだり、でもって途方に暮れたりする。そういったステレオタイプのプロットでしかドラマを作り上げられない凡百の作家の一方上を、伊坂の力量はいっていると思う。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書。
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