ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年10月14日
 グレイテスト・ヒッツ

 ベスト・アルバムというものは、選曲者が誰であろうと、あるアーティストにとっての、文字通りベストとなる楽曲が選ばれ、収められているにしか過ぎないのであり、それについて言及するということは、つまり、そのアーティストが持ちうる最大限の魅力に触れることとイコールで結ばれるのだとしたら、このTHE HELLACOPTERS(ザ・ヘラコプターズ)初となるベスト・アルバム『AIR RAID SERENADES(グレイテスト・ヒッツ〜エアー・レイド・セレナーデ)』に関していえることは、とてもとても明瞭だ。ギターとベースとドラム、ヴォーカル、それとキーボードの、ごくシンプルな構成で成り立たせられた、きわめてかっこうよいロックン・ロールが、とにかくもうひたすら満載されている、と、それさえいっておけばいい。90年代半ばにスウェーデンから登場し、彼の地における新生代のガレージ・ロック・シーンを切り拓き、また世界各国のアーティストをも魅了した云々という外部の情報は、ただそうした事実に付随するのみである。楽曲は、ほぼ発表年順に並べられており、初期の頃の、猪突猛進な荒々しさは、全24曲のうちで、たしかに際立ってはいるが、しかし、こうして通して聴いてみると、10年というキャリアにぶれのないことがわかる。むしろ単純に、録音のさい低音部のつくられ方が変わってきた程度ではないか、ぐらいに思う。13曲目「HOPELESS CASE OF A KID IN DENAIAL」(00年)あたりから、音色は、ぐんと黄昏れてくる。けれども、ラストの「ON THE LINE」(04年)、あるいはそれは日本盤のみのボーナス・トラックなので22曲目の「BRING IT ON HOME」(05年)からループして、冒頭の「(GOTTA GET SOME ACTION)NOW!」(96年)がはじまっても、違和感なく、繋がる。本質のレベルにおいて、方向性はきっちりと定まったまま、けっして行く先が見失われていないことの証拠である。かっこうよさだけの目指されたロックン・ロールを、ずうっとやり続けているのだ。過去のインタビューでバンドの中心人物であるニッケ・アンダーソンが、THE HELLACOPTERSはあくまでもライヴ・バンドなので、ツアーをするためにアルバムを発表している、と言っていたのを信じるなら、スタジオ音源の段階で、ここまで燃えるものが出来上がっているのだから、それが実演されるライヴの場にあっては、アーティストの側も、もちろん観客の側も、さらに熱くなるのは、そりゃあ当然だろうよ。

 『ROCK & ROLL IS DEAD』について→こちら
 『STRIKES LIKE LIGHTNING』について→こちら 

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(06年)
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