ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年10月04日
 コックリさんが通る―Planset3 (上)

 このたび、奥瀬サキが『ヤングサンデー』(の本誌と増刊号)に連載していたマンガ『コックリさんが通る』が、メディアファクトリーから文庫化されたので、それについてすこし書くと、新宿を舞台に、妖(あやかし)の血の混じった女子高生が、やはり人外のものたちとバトルを繰り広げるという、基本線は奥瀬早紀名義のデビュー時より追求されてきた、伝奇ふうの内容であるが、もうひとつの読みどころは、これが、エヴァンゲリオンやブルセラの時代、つまり90年代半ばの空気を背景に、いわゆる自分探しの物語としても成り立っている点だ。帰属先を持たない登場人物たちの、その内面の頽廃が、現代社会の暗部と対応するようにして、物語はつくられている。また、来月発売の下巻では、主人公のひとり大森狸花子と、この上巻のラストに登場する少年とのあいだで、「きみとぼく」の連帯に近しい、疎外者ゆえの共感が生まれ、いま現在奥瀬が原作として関わっている『神の夜刀つかい』にも通じる世界観が、展開されてゆくことになる。

・『夜刀の神つかい』(清水アキ・画)に関する文章
 10巻について→こちら
 9巻について→こちら
 8巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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