ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年09月30日
 岳 2 (2)

 主人公の三歩は、自分の救助した人たちが、山をおりるさいに〈また山においでよ〉と声をかけるのだけれども、その、悲痛なハプニングに遭いながらも、たまたま命を落とさずに済んだ彼らが、ふたたび山登りに赴くことはあるのだろうか。あるのではないか。はっきりとした根拠があるわけではないのだが、しかし読み終えたあとで、すくなくともそう思えることこそが、石塚真一の『岳』に、こちら読み手の心が動かされた証拠だといえる。すぐれて悲しみと喜びに溢れた内容だった1巻に引き続き、この2巻も、ボランティアで登山者の救助をやっている三歩の活躍を通じて、人が生きること死ぬこと、けっしてひとりで生きているのではないこと、ときにはひとりでも生きていかなければならないことが、まっすぐと力強く描き込まれており、そのドラマが苛酷であればあるぶんだけ、深く頷き、前向きにならなくちゃあな、と自分に言って聞かせたくもなる。どんなシビアな状況下でも、笑顔を絶やすことなく、また諦めることもしない、三歩の姿が、とにかくすばらしく、魅力的である。

 1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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