ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年09月24日
 イカロスの山 4 (4)

 他国に先んじる登頂ルートをとっていたクロアチアのイェンセン兄弟を、突然の悲運が見舞う。救助に駆けつけた平岡と三上は、あらためて生きた山の厳しさを実感する。そのころ、日本隊キャンプ地のテントを守る原田もまた、自然の猛威に襲いかかられていた。塀内夏子『イカロスの山』4巻である。原田が負傷したため、平岡の正式なパートナーに指名されたのは、やはり三上であった。そのようにして、ついに彼らふたり以外の、ほとんどの登場人物は、物語の舞台からおろされる。悲しむべきは、命懸けで留守を守りながらも、山を下らざるをえなかった原田の存在だけれど、このマンガの中軸を担っているのが、平岡と三上(それから靖子)の複雑な友愛である以上、それは、2巻で平岡が吉崎を喪わなければならなかったのと同様に、避けられぬリタイアでもある。多くの犠牲が払われた。〈とうとう二人が登る〉〈ザイルで体をつないで〉〈登らなければ終わらないんだ〉そのために。次巻以降、彼らコンビは、アメリカ隊と競るかっこうで、8000M未踏峰の初登頂へと挑むこととなるわけだが、おそらくライバルは、もっとべつのもの、過去や未来を含め、運命をおおきく左右するような試練へのチャレンジ、そういう意味でも〈真の未踏ルート〉が、いよいよはじまるわけだ。

 3巻について→こちら
 2巻について→こちら
 1巻について→こちら

 『雲の上のドラゴン なつこの漫画入門』について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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