ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2011年11月02日
 Fault Lines

 ああ、ひりひり横滑りしていく性急さに取り込まれてしまうみたいなのだった。スコットランドはグラスゴー出身の4人組、UNITED FRUITのファースト・アルバム『FAULT LINES』である。大まかにいうなら、とてもオーソドックスにロー・ファイでポスト・グランジなサウンドを披露しているバンドなのだが、しかしそれが、エヴァーグリーンな焦燥と衝動とを再現するのに何より適していることを、いま正に証明している。海外ではSONIC YOUTHやFUGAZI、AT THE DRIVE-INなどを引き合いにされる機会が多いみたいだけれど、個人的にはもっとマイナーでイギリス寄りの、たとえばUNION KIDやYOUR CODE NAME IS:MILO、そしてMCLUSKYを思い出した。いずれも短命に終わったアーティストだ。あるいは初期のIDLEWILDあたりを彷彿とさせるかもしれない。掻き鳴らされたギターのノイズに、そこはかとなくポップなフィーリングを散らし、ヴォーカルはメロディをぶっきらぼうに叫び、パンキッシュという形容を正しくなぞらえる。はっちゃけたエネルギーそのものが、楽曲のなか、重要なパーツの一部となり、ヘヴィ・メタルともハード・ロックとも違うアグレッシヴさ加減、じたばたとした体感の速度を作り出しているところが、最大の魅力だと思う。イディオムとしての新しさは全くないかもしれない。だけれど、ロック・ミュージックでなければならない若々しいテンションが、やりたいことをやりたいようにやっているだけの確かなモチベーションを伝えてくる。トップの「KAMIKAZE」からラストの「WRECKING BALL」まで、わずか9曲しか収められてはいないものの、結果的に一切のぶれはない。どう考えてもこのモードで活動し続けられるのは限られた年数だろう。そこに刹那に近しい輝きが生まれているのであって、藻掻きながらつんのめり、失敗をおそれないステップの潔さに、もちろん、心惹かれる。

バンドのBandcamp→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(2011)
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