ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年08月17日
 めっちゃキャン 1 (1)

 中学2年、14歳という若さながら、築地市場の老舗仲卸業者「一心」の十代目として、その目利きを超一流と評価される少女、天海いちごを主人公に、魚と食をめぐる人間ドラマを、このマンガ『めっちゃキャン』は成り立たせているのだけれども、いや、国広あづさってマンガ版『七人のナナ』の人か、プロフィールを見るまで気づかなかったのだが、まあ言われればたしかにそういう感じであるにしても、原作者が違えばその作風も大きく変わってくるものなんだねえ、と思うのは、これが、『チャンピオン』の系でいえば緋采俊樹を思わせるような、そういうコメディとハートウォームの見事なコントラストとなっているからなのだった。原作の九十九森は、魚介料理を扱った作品では、すでに『江戸前の旬』(漫画・さとう輝)で、それなりの実績を持っているが、あちらがあくまでもアダルト向けの、落ち着いた味わいに徹したものであったならば、こちらは少年誌向けの、にぎにぎしいフィクションへと展開するために、その知識が生かされている。ヤクザに身を堕とした孫を、祖母の愛情が救う4話目(第四魚)など、まあレディメイドなメロドラマにしか過ぎないのだが、たとえばイワシの生態から引き出された〈人は金を持ってるかどうかじゃねェ・・・一生懸命生きてるかどうかで評価されるべきなんでぇ!!〉という教訓が、国広のつくる登場人物の口から元気いっぱいに発せられたときにはさあ、どうであれ肯定の力強さが勝つよ、といったところで、清々しい気分にさせられる。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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