ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年08月12日
 からくりサーカス 43 (43)

 ついにフィナーレとなった藤田和日郎『からくりサーカス』最終巻を読み、9年という期間、43巻という長さが、はたして妥当であったかどうか、それをしたり顔で判ずることを、ひとまず避けたいと思うのは、物語から登場人物たちが次々とリタイアしてゆく終盤が、とにかく泣けたし、燃えたからである。そのへんの筆力は、さすがに、あの『うしおととら』という奇跡の一篇をつくりあげた、この作者ならではといったところで、あるポイントから、いささか展開に性急な速度がつきすぎたきらいがなきにしもあらずだが、しかし、けっして落着の感動を損なうほどのものではなかったように感じる。いや、ま、鳴海の見せ場が思いのほか少ないといった不満はあるし、フェイスレスの暗く重たい因縁を、勝の少年性が断ち切るといった構図に関しては、その成り立ちにいささか説得力を欠いているとはいえ、孤独から解放されたフェイスレスの言葉に、涙がこぼれる最中は、そういったことすらも忘れてしまえるのだから、全体を詳細に検討するにしても、あと10回は、はじめから終わりまでを通して読んでからだな、という意気込みを持ちたいぐらいの深みには達している、と思えるのである。

 『からくりサーカス公式ガイドブック サーカスのすべて』について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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