ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年08月11日
 やあ、燃えた燃えた。何の話かといえば、昨日(10日)に恵比寿のリキッドルームで行われたDEFTONES(デフトーンズ)の、単独公演のことである。彼らのライヴを観るのは、98年の初来日のとき以来なので、じつに8年ぶりということになる。その間に、アメリカのラウド・ロック・シーンは目まぐるしく変動したわけだけれども、DEFTONESというバンドに関しては、ヴォーカルであるチノの体格と彼がギターを弾くようになったことをのぞけば、その本質にほとんど揺らぎはないね、と感じられる内容であった。当初は、設立されたばかりのレーベル、マヴェリックが、たとえばRAGE AGAINST THE MACHINEタイプのアーティストとしてデビューさせ、またKORNやLIMP BIZKITなどとのコネクションからみても、ラップ・メタル属性が高く、SOULFLY結成以前のマックス・カヴァレラがセカンドにゲストで参加したことがひとつ、その知名度をあげるきっかけとなったように、90年代後半のニュー・メタル・シーンともコミットしていたDEFTONESであったが、その一方でFAR(ジョナー・マトランガ)との交流があったりと、じつは今日のエモ・ブームへと連なる道の一部でもあった。そういった活動のなかで得られた多種多様なマテリアルを、ステージの上の5人が、たった5人だけで、トスし、パスし、繋ぎ合わせながら、濃厚なカタルシスへと導いていく。いかにも『WHITE PONY』アルバム以降といった感じの、スケールの大きな叙情を練るタイプの新曲も披露された。それも含め、この手の激しさを抑えたナンバーはライヴではどうなんだろう、けっこう怠いんじゃないかな、という思いが、じっさいに体験する前にはあったのだけれども、いや、自然と体の奥底から沸き上がる熱に、うずうず、リズムをとらされてしまった。もちろん、アグレッシヴに展開される初期のナンバーにおいては言わずもがな、である。スローな楽曲ではギターを携え、マイク・スタンドの前でじいっとメロディを追いかけていたチノは一転、軽やかかどうかはギリギリのラインだとしても、柔軟には身をねじり、絶唱し、絶叫する。本来ならば、気が遠くなるほどに艶めかしい「BE QUIET AND DRIVE(FAR AWAY)」のフレーズがあまりぴんとこなかったのもあり、ステフのギターの、音の出方は、あまり良好ではないふうに感じられたが、しかしリズム隊のつくる強靱なグルーヴは、それを補って余りあった。アルバムに近づけた緻密なサウンドをつくるためか、ステフはキーボードを弾くこともあり、また、それでも扱いきれない部分は、ターンテーブルがフォローするので、外部のプレイヤーを招く必要もなく、バンド体制の緊密な空気はすこしも薄れることがないというのは、やはり強みであろう。ステージの上のワン・シーン、ワン・シーンが、圧倒的な存在感へと結びついている。とはいえ、この日の会場の大きさというのもあるのだろうが、けっしてオーディエンスが縁遠さを覚えるような、等身大以上の雰囲気は放たれてはいない。そうして会場全体が一体となる高揚を、親しみをともない育むところに、DEFTONESの本質をみた気がしたのだ。まあプレイされれば盛り上がること必至な「HEAD UP」や「BACK TO SCHOOL」をやらなかったのには、ちょびっと残念な気持ちにさせられたにもかかわらず、いやいや十分に熱く、燃えた、夏の夜の出来事であった。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽(06年)
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