
ドラマーというのは、どうもバイ・プレイヤーな印象が強い。それって偏見かしら。まあ、だから僕が、ドラマーのソロ作で聴くのって、たぶん、コージー・パウエルのぐらいだ。ふだんは興味がないのだが、しかし、元スマッシング・パンプキンズならばべつである。ジミー・チェンバレンの猛烈なアタックは、スマッシング・パンプキンズの文系的なサウンドを、轟くディストーションとともに、ハードかつアグレッシヴなものへと盛り上げた、強力なフックだった。そんなこんなでマイ・フェイヴァリット・ドラマーである。でもって、このアルバムは、その期待を裏切っていない。とにかくドコドコやるタイプの作品ではないのもナイスである。あくまでひとつ楽曲があって、その表情に沿うようにして、手数の多いドラムがタカタカと鳴る。それでも、彼が叩いているのは間違いようがない、という個性がちゃんと貼りついている。何曲かはヴォーカル入りである。うち一曲にはビリー・コーガンが参加している。それはスタティックなナンバーであるけれども、跳ねるような躍動感をドラムが作り出し、その躍動感から染み入るエモーションが生まれている。全体的に大人しい内容なので、わっと驚くところはないが、逆に深く頷いてしまう、そういう説得力がある。
