ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年07月29日
 かわぐちかいじ『太陽の黙示録』の最新12巻を読んでようやく、その登場人物の名前が『三国志』(『三国志演義』)の英雄たちに模してあることに気づいた自分は遅すぎだけれども、それを踏まえると、要するに『太陽の黙示録』というのは、近未来を舞台に(あるいは日本社会が一回崩壊したあとで)『三国志』をやりたいわけだ、というふうにも読める。が、まあ、それはそれとして。マンガに限らず、創作者たるもの、やはり一度ぐらいは『三国志』に取り組んでみていものなのかねえ、と考えたりもする。それとも、本屋に行けば「三国志に学ぶ現代何とか」とかみたいなののヴァリエーションが豊富なように、日本人(おもに年輩男性)の心性というのは、すべからく『三国志』を好むべしといった感じなのだろうか。いや、僕自身はそうした欲望はあまり強くないので、ときどき不思議に思ったりもするのであった。じっさいに、この“超”[三国志]と銘打たれた『覇‐LORD‐』に関しても、董卓そうくるかあ、というよりは、たんに呂布の、その渡海さん(『サンクチュアリ』の登場人物ね)ばりの、無頼漢なところに燃えているだけなのかもしれない。そうして、この第6巻では、ひさびさに呂布がガッときた。出番は少ないけれども、ギラギラとしたその眼の輝きに、ぷんぷんと噛ませ犬の臭いがする一方で、狂犬のような獰猛さをうかがわせる。だいいち、ひとりだけ敵味方の陣営関係なく、好き放題やり放題じゃないか。呂布に比べれば、曹操も孫堅も、スケール・ダウンである。しかし劉備だけがただ、〈ただ一つ、劉備玄徳に勝つために!!〉と呂布の心を駆り立てるのであった。ついでにいうのではないが、この巻は張飛と協皇子の交流も泣けた。

 5巻について→こちら
 3巻について→こちら
 2巻について→こちら
 1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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