ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年02月20日
 PUSHING THE SENSES(期間限定生産品)

 つよく、そして、あたたかいアルバムである。という、あまりにもありふれた感想を思わず書いてしまうのは、これを、ありふれた内容の作品だという風に言いたいわけじゃないのだった。むしろ反対。ものすごく普遍の魅力を湛えている、というか。楽曲は、幅広い射程を持ったヴァリエーション豊かなものでありながらも、焦点をずらさず、いくつものメロディ・ラインの交わるポイントが、感情の深くにあるコアな部分を指し示している。ばかりでなく、柔くメロウに流れていってしまいそうなムードを、一音一音の激しい躍動が救っていて、心ばかりか、体までをも突き動かされる。つまり、このバンドの本質でもある、ハードさ(つよさ)とポップさ(あたたかさ)の絶妙すぎるコントラスを、存分に楽しめるのであった。全体の印象としては、轟音が身を潜めた前作や、コンパクトなディストーション・サウンドに溢れたサード・アルバムよりも、セカンド作の若々しくも叙情的な作風に近しい。けれども、そこでの代表曲である「ハイ」が、どうにもスマッシング・パンプキンズ「トゥデイ」を思い起こさせてしまう、ほんのすこし説得力を欠くものだったのに対して、ここでは、他の誰にも似ない、べつの何かでは代替しえない、完璧なほどに独自の領域でもって鳴り響いている。ああ、まるで色鮮やかな感情が、灰色の壁を突き破る。恒久に届きそうな光だ。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽。
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