ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2011年05月06日
 Chariot: Long Live

 いや、すげかったね。ときにハイ・エネジーなパッションは胸をすかっとさせてくれるのだったが、そんな気分に久々なれたのはつまり、昨日(5月5日)に渋谷CYCLONEでジョージア州アトランタ出身のラウド・ロック・バンド、THE CHARIOTのライヴを観たからなのだけれど、いや、これがすごかったぜ、という話である。

 豪速球のサウンドが、アルバムのヴァージョンよりもさらに激しく、アグレッシヴにプレイされるのは当然のこと、その荒々しさを体感のレベルに直接押し上げ、一層引き立てながら、軒並みならぬインパクトをもたらしていったのは、メンバー5人の、とにかく全員が全員、自分自身の自己アピールを前面に繰り広げているかのようなアジテーションでありパフォーマンスであろう。

 ステージ狭しどころか、ギターやベースが入れ替わりでステージを飛び出し、観客のすぐそばで楽器をぶんぶん振り回すその見境のなさ、フォーマットの枠という枠を取っ払っていく我が儘なダイナミズムからもう目が離せない。薄汚いファッション、フロントマンが小太りなのも含め、動きが止まった瞬間のルックスは決して映えていない。しかし楽曲がけたたましく演奏されるなか、あたり構わずはじけまくる姿には、こいつら只者じゃねえな、と唸らされるほどのポテンシャルが、まず間違いなく、宿されていた。

 眼前の光景に吹っ飛ばされる。シャープでいてパワフルなドラム、びりびり響くギターのリフ、フィードバックのノイズに耳を奪われてしまう。そして、必死の叫びでもって畳み掛けてくるヴォーカルが、重低音のグルーヴと競り合い、いっけん野放図にも思われる構成を何ともストイックな印象へと裏返してみせるのだった。

 全てのネジが超フル回転の状態で怒濤のごとくライヴは進むのだけれど、衝動、と簡単には言われない。またありきたりに、混沌、とは形容できない魅力が、THE CHARIOTの背骨にはあると思う。

 ラストのナンバーで大盛り上がりからエンディングに向かう最中のあの熱狂ときたら。実に百戦錬磨で千載一遇なものだった。ベースは勢い会場の出口にまで行きかけるし、片方のギターは暴れまくり、スピーカーの上によじ登る。まだドラムが激しいアタックを叩き出しているにもかかわらず、ヴォーカルはハイ・ハットやらをステージのワキに片付けていく始末である。はちゃめちゃだ。

 予測不能にも程度がある。だがもちろん、そこが素晴らしかったんじゃねえか、と述べるよりほかない。常軌を逸しかねないアクションの一つ一つがアーティストの個性に連結され、ウルトラ級の度合いに達していったときの興奮は正しく期待以上のものであって、いや、すげかったね。まさかポジティヴですらある気分がとどめを刺す。

 『LONG LIVE』について→こちら

 バンドのMyspace→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(2011)
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