ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年06月24日
 イカロスの山 3 (3)

 2巻は泣けた。そして3巻は熱くなった。って感じだな。いま現在、もっとも男のロマン度数が目覚ましいのはこれではないか。そう、塀内夏子『イカロスの山』である。ついに8000m未踏峰へ登る決意を固めた三上、三上の妻靖子との急接近に戸惑う平岡、そして彼らを見送る靖子は〈二人が無事に戻ってきた時に〉〈私は二人とも失うかもしれない〉と思う、いよいよ未だ名前のない「幻の山」への挑戦がはじまる。くはあ、山へ入ってからも緊張は連続する。靖子が予感するように、もしもふたりが無事に帰っても、いや、もしかしてどちらかが欠けたとしても、もはや誰ひとり元の日常には戻ることができない。なのにどうして男たちは、危機を、危険を、困難を知りながら、それでも征かなければならないのか。そのような疑問に対して、作者の塀内はまさしく、そこに山があるから、以上の回答を登場人物たちに持たせていない。だからこそ彼らのストイックさが際立つかっこうになっている。あるいは、どうしても挑まなければならない理由を「運命」の一言に集約させている。〈もう始まっている〉〈おれと〉〈平岡の〉〈再会した時から〉〈動き出してしまった〉〈運命の……〉〈山へ――〉と三上は思い、そしてその山を前にしたときに平岡は言っただろ〈達也を呼んだ山〉〈死へと呼び入れた……〉〈そしておれたちの運命を狂わせた……? ――山〉だと。そうして「運命」が山そのものの存在と重なり合う場所で、ふたりはふたたびチームを組むことになるのであった。

 2巻について→こちら
 1巻について→こちら

 『雲の上のドラゴン なつこの漫画入門』について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(1) | マンガ(06年)
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『イカロスの山 3』-COMIC
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