ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年06月23日
 月の教室

 これはもうある種の暴力ともいえるマンガだと思う。『月の教室』は、立原あゆみの、あの独特な磁場のなかに、ミステリの要素を放り込んだら、凶悪なキマイラが発生したかのような、他に類を見ない作品である。いや、他に類を見ないというか、あえていうと、ヤンキー先生が母校に帰った世界でリングだかひぐらしのなく頃にだかをやったら結果的に土曜ワイド劇場になってしまった、そういう破れかぶれな感じなのだ。過疎地の中学校に赴任した代打教師(!)青山蒼が、そこで遭遇するのは、いくつもの怪異現象であった。彼の視界に入る奇妙な少女、超能力者フェルナン・ブビエの死、そして連続する水難事故、やがて辿り着く因縁のなかに、蒼が見たものとは。どどーーーん。と、そういった具合に謎めく本筋がさあ、生きるって命ってほんとうに尊いぜっていう一言、見事なまでの立原あゆみイズムによって回収されてゆくのだから、うはあ、ってなる。真相を含め、けっしておもしろいとは言わないのだが、しかし、一コマ一コマ、台詞のひとつひとつを支える、笑えてくるほどに過剰な演出からは目が離せなくて、困る。ファッション・センスからして、ぶっ飛びすぎだろ。真剣に頭おかしいんじゃないか。そのような疑問など、まったくもって無意味である。説教は理解できないほうが悪い、と正座させられている気分にさえなる。滅茶苦茶だ。とはいえ、まあ、そこがまたこのマンガ家の魅力でもあるのだから、いかんともし難い。

 『喰人』第1巻について→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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