ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2011年04月12日
 Empty Days & Sleepless Nights

 米マサチューセッツ州ボストン出身の5人組、DEFEATERがフル・アルバムとしてはセカンドの『EMPTY DAYS & SLEEPLESS』で相も変わらずタフで勇ましいハードコアを掻き鳴らしている。しかしながら、以前にも増して叙情性が高まり、せつないと感じ入る部分がひじょうに大きくなった。このコントラストがひじょうに憎い。それはまるで、たくさんの悲しみや空しさに押し潰されそうな胸を代弁しているみたいであって、あるいは滅茶苦茶になりながらも決して崩れ落ちてしまわないためのガッツを漲らせている。やっぱりストロング・スタイルのバンドなのにアコースティックのセットでも堂々とプレイできちゃうところが強いんだろうな、と思う。全部で14曲の収録だが、ラストの4曲は完全にアンプラグドの仕様である。しかもそれが実にさまになっている。アメリカン・ルーツ・ミュージックを彷彿とさせるアプローチで、たおやかなメロディがしみじみ、そしてやわらかに響き渡る。演奏のアンサンブルは見事だし、あくまでもウェットなヴォーカルはハードコアのそれであることをすっかり忘れさせる。ここのパートだけでも高く買えるという向きがいてもおかしくはないだろう。だがもちろん、猛り狂うエモーションをぶちまけたヘヴィ・ロックこそがDEFEATERをDEFEATERたらしめている本領であって、いやただ激しいばかりじゃない、人の感情は一枚岩で成り立っていないことを、ごうごうと燃えさかり、ときには黄昏れた表情さえも組み込んだサウンドが、正しく体現しているのだった。ああ、誰の心にも浮き沈みがあるのなら、そのアップとダウンはこうも逞しいグルーヴを練り上げることができる。確かに生きていることの実感となりえる。すべての試練を前に脆くも倒れ込んでしまわないだけの気迫を分け与えてくれる。最高に好きナンバーは3曲目の「WAVES CRASH, CLOUDS ROLL」だ。もっといえば「WAVES CRASH, CLOUDS ROLL」から続く「EMPTY GLASS」への流れが良い。アルペジオの印象的なギターが両者を繋ぐ。カタルシスをともなった叫び。祈るような静寂。拳を握る手に怒り。

 『LOST GROUND』について→こちら
 『TRAVELS』について→こちら

 バンドのMySpace→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(2011)
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