ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年02月14日
 仕掛けや謎解き、構造云々のことはあまり気にかけない読み手である僕にとって、北山猛邦は、デビュー作である『『クロック城』殺人事件』がベストなのであった。北山の小説は、つねに限定された空間を舞台にしている。それは「世界の終わり」という、本来であるならば大規模であるはずの出来事を扱った『クロック城』の頃から一貫している。そして限定された空間のなかで、アイデンティティ(固有性)にまつわる惨劇が繰り返されるのも、同様だ。本作では「人形と人間の違いは何か」というような問いかけを軸に、登場人物たちが自分の負った役割を全うする、あるいは回避するために、密室状態となった城のなかを奔走する。のだが、なんだろう、それぞれのキャラの立ち方が弱い(感情移入し難い)感じがするためかもしれないけれど、物語としてみたときに、ひじょうに薄口な気がした。人間ではなくて、物理的なトリックによるダイナミズムを楽しむのが正しい読み方ですよ、といわれたら、まあ、そうなんだろうけど。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのTrackBack URL
http://blog.seesaa.jp/tb/1936952