ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年06月16日
 ロッキン・ヘブン 1 (1)

 酒井まゆの新作『ロッキン★ヘブン』は、一言でいうと、たったひとりの女子の逆境に挫けないほどの純粋ながんばりが、周囲のヒネた小僧(ハンサムさん)たちに変化を及ぼす、といった体のマンガであり、これはもう、古典的な少女マンガのいちフォーマットだといえるわけだけれども、いやいや、しかし僕はといえば、この手のもの、つまりガッツと思い遣りの話が大好物なのであり、ひっじょうに楽しんで読んだ、今後の展開もわくわくさせられる第1巻なのだった。主人公の紗羽が、その可愛らしい制服に憧れて入学した高校は、今年から共学になったばかりの元男子校であった。紗羽以外の女生徒は、クラスにもうひとりだけで、その他はみな、態度の横暴な男の子たちで占められている。そのような特殊な環境に最初は戸惑う紗羽だったけれども、不正は不正として許せない、わりとはっきり物事を言う性格のため、クラスのリーダー格である藍(らん)に目をつけられてしまう。ことあるごとに対立する紗羽と、藍率いる男子たちだったが、ふたりの関係の微妙な変化とともに、周囲の紗羽を見る視線もじょじょに変わってゆくようであった。よく見ると、いやよく見るまでもなくかな、1話目以外のぜんぶのエピソードで、紗羽が涙を流しているのだけれど、その理由が、けっして自分のためではなくて、藍やクラスメイトたちのためだってところがねえ、ほんとうに強い、いい子だなあ、と思わされる。こういう子に、娘が育ってくれれば、そりゃあお父さんもお母さんも満足であろうよ。そういうヒロインの在り方や、ある程度の複雑さを抱える藍の家庭環境も含め、全体のつくりは、まあ様式美といえば、そうなんだろうけど、でも、この心に迫ってくる元気な明るさには抗えない。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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