ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年06月03日
 きららの仕事 12 (12)

 だいたい、これまで見られた坂巻の圧倒的な強さを前にして、きららの勝てる見込みなどあまりないように感じられるのだけれども、いやいや、じっさいに、いよいよふたりの直接対決となった決勝戦では、序盤からして窮地に立たされてしまう、きららであった。強さ=うまさ、そして舞台とも、過渡にエスカレートしてゆくスシバトルだが、登場人物のひとりが〈正直坂巻氏に鮨職人としてのプライドがあるのか問い質したいですね〉というように、坂巻の握りはもはや、鮨なのかどうかわからん領域に入っちゃってるよね、といった感じだ。しかし、べつの登場人物が〈普通に考えれば邪道・・・しかし ここまで高いレベルに持ってくれば・・・それは本物になる!〉といっているように、それはそれで、坂巻という男の、その修行や鍛錬によって培われた実力を、余すことなく誇示するために必要とされた見せ方であろう。とはいえ正直、坂巻の鮨、そんなに旨そうかあ、と読みながら、思う。率直にいって『きららの仕事』は、坂巻VS神原の対決がピークだったのではなだいろうか、現時点では、まあバトル形式のマンガに典型的な欠点ともいえる、アンバランスな力関係の上に、作品は完全に載っかってしまった。ここからの逆転劇があるとして、アクロバティックな操作を、よほど巧妙にしなければ、説得力が付与されるのは、難しい。そういうギリギリのラインで、すでに物語は進行しており、そのことは作画の部分においても、きららの、見るに耐えない顔つきの崩れへと及んでしまっている。なんで主人公というかヒロインが、こんなにも不細工に描かれているんだろ。個人的には、父親の件などの結着は残されたままでも、この決勝戦を最後に作品の終わってしまうぐらいが、評価として、ちょうどいい、好ましいかな。

  10巻についての文章→こちら
  9巻についての文章→こちら
  8巻についての文章→こちら
  7巻についての文章→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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