ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年05月09日
 ナンバMG5 4 (4)

 〈こんな天国みてぇなトコにもゲスはいるんだな〉ああ、こういうセリフが、きちんと見せ場で、ばしっと決まるところが、小沢としお『ナンバMG5』というマンガの強さなんだろうな、と思う。あと〈自分の母ちゃんだろ テメェとか言うよな〉とか。ここで働いているものを、一言で捉まえるのであれば、おそらくは、倫理、ということになるだろう。勧善懲悪のストーリーは、ステレオタイプでしかない。が、しかし今日においては、勧善懲悪ではないストーリーもまた、ステレオタイプに他ならない。ならば、その物語また表現のうちで、いったいどれだけの確信あるいは熱量が動いているか、というのが作品の質や強度を決めてゆくのではないだろうか。さて、この第4巻では、筋金入りのヤンキー一家である難破ファミリーが、千葉を飛び出し、ハワイへと旅行に出かけ、そこで、もちろん当然のように、トラブルに巻き込まれ、というか、トラブルを発生させてゆく。地元以外が舞台となっても、ツッパリの度合い、シリアスとユーモアの基本線は変わらないという展開は、西村博之『今日から俺は!!』あたりの先行作品を彷彿とさせるが、しかし、そういったところを含め、あいかわらずおもしろいのは、登場人物たち自身が、自分の生き方に不審を抱いていないからであろう。そしてじつは、その、不審を抱かせない点もまた、作者の力量なのである。

 3巻について→こちら
 1巻について→こちら
 1話目について→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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