ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年01月27日
かの人や月 2 (2)

 いくえみ綾のマンガには「情」がある。いっけん薄情な登場人物たちだが、ギリギリのところで「情」によって結ばれている。他人と付き合うのは面倒くさい、けれども、面倒くさいがないと寂しい。たとえば、それは恋愛という整形された関係なんかとは、ちょっとだけ違っている。ひとつの家族と、その周辺の人たちとに起こる、ささやかな出来事を描いた、この『かの人や月』を読んでいると、そんなことを考える。この巻に収められたエピソードは、ぜんぶで4つ。どれも、ずどん、と胸を撃つような内容ではないけれども、やんわりとふんわりと、やがて、ぐっとくるような余韻を持っている。純粋にやさしい人間はちょびっとしか登場しないのに、世界をギスギスとして捉える見方を、まるくまるく転がし変えるような、そういうムードが素敵だ。

 『潔く柔く』第1巻についての文章は→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック