ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年04月21日
『永遠のイヴ』は、『ヤングユー』や『コーラス』系の雑誌に掲載された上野愛の短編をまとめたもので、そこから想定される読者の年齢層にあわせてか、ほとんどのマンガが20代後半の恋愛を扱った内容になっており、女性たちはとても疲れていて、男性たちはすこしだらしがない。歳相応の経験は、けっしてプラスの向きに作用しない。むしろ、まっすぐ歩くことの邪魔をしているみたいだった。さて僕が、このうちでもっとも良いと思えたのは、「この地球(ほし)に生まれて」という作品である。輪郭だけをいえば、28歳の女性が、泥酔してしまった夜に、意識だけのタイムスリップを経験することで、祖母の愛情を思い出し、幼馴染みの恋心の気づく、といったつくりになっている。その中心に置かれた、ポエム的なモノローグは、先行するサブ・カルチャー群からの影響または引用またはサンプリングの体で、作者がどこまで意識的にそれを行っているのかは不明だけれども、しかし、そうしたステレオタイプ性の過分に含められることで、共感の枠が出来上がっていることは疑いようがない。僕はといえば、男の子だということもあって、ながい片想いを抱える幼馴染みのほうに対して、感情移入しつつ読んだ。やさしくつとめることと、臆病であることの境目だけが、いつだって自分では、うまく見分けられない。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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