ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年01月22日
042

 最終巻。死刑廃止に向けた新制度のため、実験体として選ばれた死刑囚042号、公立の高校で奉仕活動を行う彼の生と死は、脳内に埋め込まれた自爆チップによって管理されていた。さまざまな人たちと触れ合うことによって、当初は無感情であった042号のなかに、人間的な感情が芽生えてゆく。だが実験の結末は……。ぐわ。だめだ。泣けてきて、困ってしまう。『おっとり捜査』のラストでは、生きることに意味があるのかないのかはわからない、だから生きるんだ、と主人公に言わせていた小手川ゆあであるが、ここでは、生きることには間違いなく意味がある、という言い切りがなされている。それは登場人物たちの悲しみの内から生まれ、読み手であるこちらの心のなかに落ちる。たしかに、非人道的な犯罪者に対する処遇や、人権、死刑制度などを扱ったわりには、ちょっとばかりナイーヴすぎる結末な気がしないでもないけれども、読み取るべきは、感情は教えられるかという、その一点なのであり、伝える伝わるという繋がりによって結ばれたラストは、ある種の悲劇であるにもかかわらず、とても穏やかだ。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ。
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