ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年04月06日
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 デンマーク代表D.A.Dの『SCARE YOURSELF』は、昨年リリースされたアルバムなのだけれども、僕はといえば、売っているトコをなかなか見つけられず、つい最近になってようやく手に入れ、聴いたのだった。が、しかし、いやいや、ちょっとちょっと、ふざけないでよ、これは、それこそ増田勇一がライナーを書いて、ちゃんと日本盤で出され、手の届きやすい場所に置いてしかるべき、ブリリアントなものだ。もしかするとバンドにとっての最高傑作なんじゃないだろうか。ひさびさにクールに決まったロックン・ロールの、盛り沢山に詰め込まれた、エネルギーの活発に動く、そういう内容になっている。前作『SOFT DOGS』(02年)では、エレクトリックな要素を後退させ、静ベースの落ち着き払った歌を聴かせていたわけだが、ここでは、バックの演奏がぎゃんぎゃんと鳴り、響き、ヴォーカルは独特なメロディ・ラインを、はやい節回しで追う。もちろんのように、ギターはときおり、じゃらーんという哀愁の音を奏でる。以前ほどウェスタン調というかカウ・パンキッシュではない、でも、乾いた感触はそのままに、もうちょっと普遍的なロックン・ロールに近づいた印象だ。しみじみとした情緒のスローなナンバーも介在しているけれども、それらも含め、総体的なニュアンスは、『RISKIN’ IT ALL』(91年)あたりに、あんがい近しいかもしれない。だが、1曲1曲におけるフックの利き具合は、ワン・センテンスのコーラスに頼っていない分だけ、こちらのほうが繰り返しに耐えうる強さを持っている。立ち上がりの1曲目「LAWRENSE OF SUBURBIA」こそ、『HELPYOURSELFISH』(95年)からこちら、D.A.Dのカラーを支えていたミドル・テンポなグルーヴをまっとうしているが、2曲目「A GOOD DAY(TO GIVE IT UP)」でギアは、時間を原点に向けて逆回しにしたかのような、トップ・スピードに入ってゆく。イエスパ・ビンザーの濁った声が、力み、「ィエーィッ」と叫べば、燃えるものがあんだろ。「SLEEPING MY DAY AWAY」で切り開かれた90年代は、結局のところどこにもなかったけれど、D.A.Dというバンドを忘れることのなかった人たち、そして、当然のように未だ知らない人たち、つまり、できるだけ多くの人たちに、ぜひぜひタッチしていただきたいアルバムである。CCCDだったけど。

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(06年)
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