ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年04月05日
 Heroine

 FROM FIRST TO LASTのセカンド・アルバム『HEROIN』は、ああ、なるほど、ビルボード初登場25位は伊達じゃねえな、と頷かざるをえない、ハイ・ブリッドかつハイ・スペックで、じつに抜け目のない作品となっているのであった。いわゆるスクリーモ以降の、米オーヴァーグラウンドなヘヴィ・ミュージック・シーンにおけるチャームを、ぎゅっと濃縮還元した、そういう充実に支えられた内容だと思う。たとえば、MATCHBOOK ROMANCEの新作に見られた、イギリスのアーティスト、とくにRADIOHEADやMUSEに近しいロマンチシズムを汲み取りながら、GLASSJAWやFINCHの不在を埋めるかのようなハードさ加減とアグレッシヴ具合を完備し、それらを、MY CHEMICAL ROMANCEに似た、わかりやすいディフォルメ性で強調している。しかし、そういった諸々が、借り物くさくもなく、また嫌味に聴こえないあたりに、これが、あくまでも自然体の表現に寄っていることがわかる。さらに、この手のバンドにしては、やけにベースのラインに重量感と貫禄があるなあ、と思い、クレジットを眺めれば、あーそうなんだ、どうやらオリジナル・メンバーにベース・プレイヤーを欠いているみたいで、全曲でウェス・ボーランドが弾いてた。ふとく、あつい音圧は、耳当たりに激しく、なかなかに気持ちいい。プロデュースはロス・ロビンソンで、そしてミックスはアンディ・ウォレスという、バック・アップ陣の仕事も、さすがに的確で、ゴリゴリとした音響が、他のバンドと一線を引くのに役立っている。たとえ紋切り型のひとつであったとしても、ここまでフォルムの強く、しなやかなところを徹底、維持されたら、文句のつけようはないかな。最初にもいったが、アメリカン・ラウド・ロックの「現在」という、限定された枠内においては、ベストに値する出来映えだとして差し支えがない。
 
 『DEAR DIARY,MY TEEN ANGST HAS A BODYCOUNT』について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(06年)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック