ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2010年08月27日
 ヒロイン失格 1 (マーガレットコミックス)

 今日、無根拠な思いなしによって妄想にこだわるタイプの女性像は、必ずしもヒロインを失格するものではないだろう。ここ最近、少女マンガのセオリーを意図的に外すことで成立している作品の支持されるような傾向が、随所で見かけられるが、幸田ももこの『ヒロイン失格』も、1巻を読むかぎり、そのラインに乗っかろうとしている。いや確かに『姐さんカウントダウン』や『よってけ! 音子村』の段階で、こうした作風は著しくなっていたけれども、『ヒロイン失格』において、それはさらに極まった。通常の少女マンガでは、ヒロインのライヴァル役にあたるような、見かけはべっぴんさんではあるものの、性格はせこく、少々柄の悪い人物を主人公に据える、というワン・アイディアをベースに、しかしストーリーの展開はオーソドックスなパターンを踏襲し、現代的なラブコメを描き上げているのである。おそらくは、いわゆる負け犬的なシンパシーが狙い。けっこう、あざとい、と思わせる部分は多いが、白けるほどの嫌みを感じさせず、真摯にもエモーションを伝えてくるあたりに、作者の資質がよく出ている。

・その他幸田もも子に関する文章
 『よってけ!音子村』について→こちら
 『姐さんカウントダウン!〜恋愛抗争編〜』について→こちら
 『姐さんカウントダウン!』について→こちら
 『誰がスッピン見せるかよ』について→こちら
 『そんでむらさきどーなった?』について→こちら
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