ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2010年07月13日
 L DK(4) (講談社コミックスフレンド B)

 ヒロイン、葵が想いを寄せる同居人、柊聖のその兄、草樹が登場、何やらいわくありげな様子でちょっかいをかけてき、ストーリーが大きく動くかと思いきや、そういうわけでもなく、この手のラヴ・コメディらしい一進一退を渡辺あゆの『L・DK』は4巻に入ってもまだ繰り広げているのであったが、物語のテンポを見るうえでは、やや間延びし出しているふしがあるのは、結局のところ、何も起こってないじゃんね、といえるからなのだけれども、中心人物である二人の微妙な距離感をどう表現しているかの部分に手抜かりがないため、いよいよ飽きが訪れてもよさそうなラインをうまく逃れている。『L・DK』という題名が示唆的なとおり、このマンガの本質は、一個の部屋のなかに一組の男女を描くことである。しかしそれだけでは、若年層向けのアピールを果たすのに必要な刺激が生まれないので、いかにもトラブルでござい、の様式に従ったエピソードが用意されているにすぎない。おそらく作者の苦心もそこに費やされているのだが、個人的にもっとも魅力を覚えるのは、やはり、葵と柊聖の表情なのだ。じっさい、二人の胸中はほとんどそうした表情によって補われているだろう。とくにここにきてからは、葵に心をひらきはじめた柊聖の表情がいい。現段階での問題は、だがそれしか特筆すべき点がないことだと思う。

 2巻について→こちら
 1巻について→こちら 

・その他渡辺あゆに関する文章
 『オトメゴコロ』
  2巻について→こちら
  1巻について→こちら
 『キミがスキ』
  2巻について→こちら
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