ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2010年05月25日
 Id Will Overcome

 大して頭の良い人間ではないから、ちょっとばかし難しく聴こえてしまう音楽は勘弁であって、たとえばまあ、ギターを小刻みに変拍子を重ねるよりも、余計なものを削いでいくほどにシンプルなかっこうのなか、ヘヴィなリフをただ響かせていてくれたほうが、何はともあれ、燃えるよね。かっとなる。と、思うときがあるのだったが、THE ABOMINABLE IRON SLOTHのサウンドはどうかといえば、それだ。かつてはヴォーカル以外を、WILL HAVENのメンバーで固めていたグループである。現在はラインナップを違えてはいるものの、ずっしりとした低音のグルーヴに最大の魅力を宿らしている点に変わりはない。06年のファースト・アルバム『THE ABOMINABLE IRON SLOTH』と同様、セカンド・アルバム『THE ID WILL OVERCOME』にもまた、スラッジやドゥームの文脈を参照したかのようなアプローチが備わっているのだが、しかしこのバンドの場合、90年代におけるグランジ以降のモダンなハードコアやガレージのロックを思わせる、そうしたニュアンスの多分に含まれていることが一つの勘所となっており、ともすれば直情型、アグレッシヴで激しい印象の前面に出ている。テンポをスローに置いてはいるのだけれど、楽曲のほとんどは、3分にも満たないコンパクトさ、ワン・アイディアにダイナミックな仕上がりを施す。雄叫びのぎゃんぎゃんうるさいヴォーカル、ノイズ被りのギターはストレートなリフを力任せに畳み掛け、反復するリズムがぐるぐるとぐろ巻く。持ち味をもっともはっきりとさせているのは、4曲目の「TWO BLACK HELLCOPTERS」だろう。スピードに勢いを噛ませた8曲目の「BIG IRON DOOR」もなかなか。いかんせん、展開のヴァリエーションが豊富ではないため、全体を通してみると単調な面も少なくないが、とりあえずは燃えるし、かっとなる。それが美点だと目立たせることに成功している。

 バンドのMySpace→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(2010年)
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