ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2010年01月08日
 croladies2.jpg 

 前回の掲載がよほど好評だったのか(どうかは知れないが)、高橋ヒロシの『クローズ』をふたたび、直弟子にあたる鈴木ダイがアレンジ、リメイク、男性の登場人物を全員女性のイメージに置き換えるという、要するに二次創作的に再現した『クローズLADIES』の続編が、『月刊少年チャンピオン』の2月号に発表されたわけだけれども、その、先のエピソードがアクションとはったりの生き生きと生かせる場面をオリジナルから引っ張ってきたおかげで、わりとインパクトのある内容になっていたのに対し、今回のエピソードはだいぶ地味、いや、単純にイラストのレベルで見るなら見開きの2ページを使ったカットがふんだんであって派手なのだが、動きのあるマンガとして見ようとすればこれといってアピールしてくるところの少ないものになっている。正直、おお、と思わされたのは、メリンダ(リンダマン)の意表をつくデザインぐらいであって、それは結局、どれだけ原作を裏切っているか、飛躍しているかの驚きでしかない。もちろん、そうしたオリジナルとの比較を前提にするのが、二次創作的なアプローチの本質なのだとすれば、まったく正しい、というよりほかないだろう。このたび、トリビュートの題材として採用されているのは、『クローズ』本編の第51話である「桜の下で…」(ここでは「櫻の下で…」に改題されている)で、卒業間近のリンダマンと坊屋春道とがいよいよ決着をつけようとするのを見届けるべく、大勢のギャラリーが集まり、クライマックスへと向かうに相応しい緊迫が高まってゆくだりである。たしかにすばらしく印象的なシーンだったのだけれども、その触感はやはり、長篇のなかに置かれていればこそ、物語という背景を持っていたがゆえのものであった。『クローズLADIES』の「櫻の下で…」が『クローズ』の「桜の下で…」と違うのは、読み手は直接の物語の参照するのではないという点であって、一連なりの文脈にテーマを見るのではなく、春華と春道の相違、メリンダとリンダマンの相違、他の登場人物たちの相違、等々の細切れな描写のレベルにおいて、スペクタクルを得なければならない。そしてそのとき、高橋ヒロシのフォロワーによってスタンダード化したカット、カット、カットの並列で展開をつくっていくヤンキー・マンガの手法が、あるいは効果が、オタク寄りの作品にありえそうなそれと大差ないことに気づかされる。

 「逆転の発想!」(「海の見える街へ!」)について→こちら

・その他鈴木ダイ(鈴木大)に関する文章
 『春道』1巻(キャラクター協力・高橋ヒロシ)について→こちら
 『ドロップ』(原作・品川ヒロシ、キャラクターデザイン・高橋ヒロシ)
  7巻について→こちら
  5巻について→こちら
  1巻について→こちら
この記事へのコメント
初コメですo(〃^▽^〃)o
なかなか興味津々です( ̄m ̄〃)
また覗きにきますね♪僕のブログはちょっと気分悪くするかもしれないのであまりみないほうがよいかと・・・
Posted by 新川すぐる at 2010年05月10日 02:27
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