ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年02月23日
 あやかし堂のホウライ 3 (3)

 少年や少女が、そのちいさな体の奥底に灯さなければならないものがあるとしたら、それはジャスト勇気だろう。どんな困難でも、まあ脅えることはあるだろうが、しかし、けっして折れない心こそが、未来を切り拓いてゆくのであった。どういう経緯かは知らないけれども、わずか3巻で完結と相成った『あやかし堂のホウライ』である。とはいえ2巻の内容は、1巻のほぼ焼き直しであったので、実質上の長さでいえば、2冊分程度の物語に収まっている。日本・陰陽寮という新しいファクターが導入され、それを契機に、アヤカとホウライそして彩貸堂をめぐる運命は、いっきに終着へと向かう。怒濤の展開である。それにしても、アヤカの真っ直ぐな気持ちの前では、自分の下卑た態度を改めざるをえない勢いだ。〈見捨ててもいい人間だっているんじゃねぇのか!〉〈いないわ! だって、きっとみんな誰かの大切な人だもの!〉。こうしたやり取りである。こういうやり取りが、生きる意味を教えてくれる。クライマックスにて、アヤカの窮地に駆けつける彩貸堂の面々が、頼もしい。ここでアヤカの、他の人間を想う気持ちが、巻いた種がやがて芽吹くように、彼女自身を守ろうとし、返ってきている。まあ一種の様式美といってしまえば、そのとおりであるけれども、いやいや、胸にこみ上げてくる熱いものがあるだろ。別れは、やや駆け足だが、いい笑顔がオーケーな感じなので、ぜんぶ丸く収まっていた。

 1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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