ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2009年12月04日
 Lost Ground

 BRIDGE NINEというハードコアを主とするレーベルには、ベテランから若手までやたらガッツの盛んなバンドが揃っており、かなり頼もしいと感じられるわけであったが、なかでもボストン出身の5人組であるDEFEATERが、けっこうお気に入り、ファースト・アルバムにあたる08年の『TRAVELS』も、最高潮にヒートがアップする作品だったのだけれども、この6曲入りの新作ミニ・アルバム『LOST GROUND』は、その、勇ましく、逞しく、はち切れんばかりの熱気をまとった印象に、さらなる箔をつけるかのような内容になっている。いや、たしかに音の出方は太いし、すっごく硬い。ストロング・スタイルの取り組みでフラストレーションをねじ伏せる。しかし、豪快に放射される音、音、音の単純な圧のみが、興奮の切っ先を鋭くしているのではないだろう。たとえば、リズムはどかどか鳴り、ヴォーカルは叫び、ダイナミックなうねり、波長はささくれ立ち、とかくアグレッシヴなオーラを全編に漂わせてはいるが、展開のある部分で、ギターが、それまでと太さや硬さの質を違えることなく、凪ぐ。メタリックな憂いを孕む。そうして、怒りと悲しみとが、まったく位相の異なった根を持っているのではなく、入れ替わるのが不自然ではないほどに近しく育ったエモーションであることを、表現している。サウンドの、すばらしく強烈なカタルシスの、濃い説得力も、そこに宿っているのである。果敢に攻めてゆく印象のナンバーはもちろんのこと、スローなテンポの荒涼と激情とが満ち欠けし、やがて〈no hope. no hope〉というコーラスを繰り返しながら、沈黙する3曲目の「A WOUND AND A SCAR」とか、たいへん、かっこういい。

 『TRAVELS』について→こちら

 バンドのMySpace→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(09年)
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