ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2009年12月03日
 Signs of Infinite Power

 しかしFU MANCHUは裏切らねえな。うんうん、裏切られたためしがない。より正確を期すなら、FU MANCHUというバンドに求めるものが、つねにそこに、つまりどの作品にも備わっているのであって、不十分であったり残念に感じられた記憶がない。もちろんそれはこの、前作の『WE MUST OBEY』からおよそ2年ぶりとなるニュー・アルバム『SIGNS OF INFINITE POWER』にもいえるわけで、ぶるぶる震えるほどに低音をひずませたギター、そしてずっしりと構えたリズムが波打ち、太くヘヴィなグルーヴがとぐろ巻くなかから、最高にハイなロックン・ロールが噴き上がってくることのかっこうよさは、もう、絶対に間違いないだろうね。スコット・ヒルの、独特な節回し、少々ぶっきらぼうにアクセントを区切るヴォーカルもあいかわらず、雰囲気たっぷり、男らしさとはこうあってもよい、といったところを聴かせる。たしかに、ある種マンネリズムの境地には入っているのだけれど、むしろスタイルの一貫性を保ったまま、ソング・ライティングの質をまったく低めていない点が、そらおそろしいわ。リフのパターンにしたって、きわめてオーソドックスであるぶん、アイディアは限られているだろうに、どれもが目覚ましく決まっているんだからな。1曲目の「BIONIC ASTRONAUTICS」をはじめ、2曲目の「STEEL.BEAST.DEFEATED」や5曲目の「EL BUSTA」等々、アップ・テンポなナンバーは、当然のごとく、燃えるし燃えるし燃える。他方、スローなブルーズがドゥームのクラウドをふんだんに孕む4曲目の「WEBFOOT WITCH HAT」や6曲目の「SIGNS OF INFINITE POWER」あたりも、たいへん魅力的なハイライトなりえているだろう。さらには、ミドル・テンポの馬力に任せ、直感的なフレーズをプッシュ、いっけん単調ではあるものの、いつの間やらパワフルなうねりに巻き込まれてしまう8曲目の「GARGANTUAN MARCH」も、じつにナイスで。いやいや、このバンドはほんとうに裏切らねえな、と思わされる。

 『WE MUST OBEY』について→こちら

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(09年)
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