ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2004年12月20日
 あ、なるほど。これはおもしろいや。とにかく展開がアップ・テンポなので、いっきに読んだ。「応化」という年号で語られる近未来の日本は内戦状態だった。6歳のときに爆撃で両親を失った佐々木海人は、幼い妹と弟を連れ、貧困の街をサヴァイブする。略奪だけが生きる術であるし、人はばんばん殺されるし、女の人はレイプされるし、子供たちは攫われ少年兵として戦場に駆り出されるし、そこでの待遇は散々なものであるが、暗さや重たさはあまり感じない。凄惨な世界を見せつけられているはずなのに、読後感は明るい。それは死者のほうではなくて、あくまでも生者のほうへと、読み手の視線が固定されるためである。そして生者は、混沌からじょじょに秩序を立ち上げてゆく。その秩序の立ち上がる部分こそが、この作品を、くるおしいほどのエンターテイメントとして仕立て上げているのだと思う。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書。
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