
(かつて『0リー打越くん!!』や『TO-mA』のファンだった人たちに向かって)おーいおまえら、おまえらの好きだった桑原真也がちょびっとだけ帰ってきたぞ。いや、学園をベースにした活劇性を求めるならば『ラセンバナ』のほうがそれに近しかったかもしれないが、いかにもオタク・センスなエロティック・ファンタジーとしてはこちらの『姫剣(ヒメハバキ)』のほうに分がある。そう、つまり桑原という作家は必ずしもヤンキー・マンガの人ではなかったことを思い出させる。古代の日本、奴隷の立場を脱しようとしていた竹流は、巨大な剣を携えた謎の少女、サラと出会い、成り行きから旅路を共にすることとなる。はたしてサラの望みとは、特別な目印を持った7人の仲間を探し出し、巨大な奴隷都市を築き上げた温琉の国を打倒することであった。次々とあらわれる強敵を前に、彼女の剣さばきが鮮烈に光る。正直、1巻の段階ではどうということのないストーリーが繰り広げられているけれども、コメディの描写を入れながら、やたら女性の裸や下着が出てくる一方、作中人物たちの運命がかなり過酷に設定されているあたり、『R-16』以前のカラーを彷彿とさせる。とすれば、もしかしたら『0リー打越くん!!』や『TO-mA』のように後々押し寄せてくる怒濤もありうるのかな。さあどうだい。
・その他桑原真也に関する文章
『ラセンバナ 螺旋花』(設定協力・半村良『妖星伝』)
3巻について→こちら
2巻について→こちら
1巻について→こちら
『[R-16]』(原作・佐木飛朗斗)12巻について→こちら
