ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年02月10日
 いっぽん! 9 (9)

 泣く泣く、わんわん泣く。この巻を読みながら、ああ僕にも涙が枯れずに残っているな、と感じられる。もちろん、人の生き死にでもって泣かすのは、ずるい。のだが、ポイントは、そうした出来事のうちに含まれるメッセージだろう。師匠である新井が、なぜ春がああまでして勝利にこだわるのか、その理由を口にする。そこには春(康文)の、今は亡き母親への想いが隠されていた。〈無理とか言うな! 自分で自分の可能性を潰す程アホくせー事はねーんだぞ!〉。〈コレ投げたら お母さん 今より元気になるよね?〉。〈康文の可能性は私達の可能性だから そうやって康文の中で私は生きていけるから・・・〉。だめだ、やはり泣けてくるので、困ってしまう。人はときおり、何かに縋る、あるいは、それにすべてを賭ける。新井が語るのは、縋ることと賭けることのあいだにある、微少な差異、それがいかにして強さを分け隔てるのか、といったことであろう。母親が春に賭けた想いは、春の柔道に賭ける想いへと、受け継がれている。だから必然的に強くなれるとは言わないが、しかし強くなるための理由とはなっている。けっして努力を捨てない、そういう覚悟を胸に秘めるからだ。そして、いよいよインターハイがはじまる。ようやく春は、ライバルである北村と再会する。

 8巻について→こちら
 7巻について→こちら
 6巻について→こちら
 4巻について→こちら 


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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