ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2009年10月01日
 たとえば、会社員をテーマにしたマンガとして見た場合、『島耕作』シリーズのようにレーゾンデートル、レーゾンデートルと悩むこともなく、脱サラをして、自己実現し、さらには結婚を叶えるということがゴールになっているのは、まあ、単純に作中人物の世代的な差としてしまってよいのかもしれない。久部録郎(作)と河合単(画)がコンビを組んだ『ラーメン発見伝』が、この26巻で完結した。もちろん、本質は料理マンガ、グルメ・マンガであって、はじまったばかりの頃は、題材をラーメンに絞り、一本化したエピソードが、なかなか興味深くあったけれども、連載が進むにつれ、結局、対決形式で話を運ぶことが多くなり、主人公やワキの存在は、取材の成果をプレゼンテーションする以上の働きを持たなくなってしまったため、ストーリーのレベルでは、あまり芳しいものを感じられなくなっていた。さすがに潮時であったろう。まあ、それでも正直、長すぎた。藤本と芹沢の、初期からの因縁に決着をつけるかたちで、幕を閉じているのは、たしかにそこしか落としどころはない、おそらくは想定どおりに違いない、とはいえ、両者の絡みもある段階から、いっさい厚みがなくなっていたので、たんに辻褄を合わせただけの印象がつよい。芹沢の、職人としての葛藤を、作者たちのそれであると解釈するのが、たぶんやさしい読みなのだが、そこまでの味わいは、残念ながらすでに失われていた。

 23巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(09年)
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