ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2009年09月30日
 いや、決して悪くない、というか、ぜんぜん悪くないんだけど。画は上手だと思うし、ストーリーのほうもよくまとまっていて、これで人気が出たらそりゃそうでしょうよ、と納得するのだが、どうもいまいち評価しづらい感じが、やまもり三香の描くオムニバス『シュガーズ』には、してしまう。1巻の時点で述べたとおり、やはり、個性として見るべき面があまりうがえないためだろう。また2巻に入って、ふつうこういった連作の形式であれば、エピソードが多くなるのにつれ、作中人物の魅力が増してくるものなのに、そのへんもいまいち弱いまま、ただマンガの輪郭だけがつるつるに磨かれているふうに受け取られる。換言するなら、作中人物の魅力に定まったものがなく、類型的なパターンに合わせ、その行動を整理しているため、表面上の印象に難が生まれることを逃れているにすぎないのではないか。もしもそうだとすれば、完成度はべつにしても、消極的なアプローチだといえる。さらにもう一点、タイトルに示され、全編に重要なガジェットとして盛り込まれているはずの、スイーツ、デザートの役割、効果に関しても、1巻に比べて、かなりネガティヴだ。たとえばここでは、「フルーツケーキ シンドローム」にのみ、テーマとの不可分さがあらわれているぐらいで、あとはそれなしでも十分に物語は成り立つ。「フルーツケーキ シンドローム」にしたって、似たような筋立ての先行例はすくなくなく、それらを想起してしまうとき、うん、悪くはない、悪くはないんだけど、もうすこし、といった感想にとどまる。ほんとうにもうすこし、作者ならではのポイントがあれば、そこがひじょうに残念なのであった。課題は意外と多い。

 1巻について→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(09年)
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