ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年01月29日
 作者である石黒正数は、この『それでも町は廻っている』の1巻「あとがき」において、〈本物のメイド喫茶に行った事がありません〉といっている。同じように僕も、じっさいのメイド喫茶を訪れたときはないけれども、ドジっこはメイドの華というあの有名な格言は知っている、いや、そんな格言はない、ねえよ、としてもありそうな気がするぐらい、一般的なイメージとして、メイド喫茶にはドジっこが付きものである、そうなのか? まあ、しかし、行き過ぎたドジというのは、やはりあれだ、周囲の人間にしてみると迷惑極まりないものに違いなく、主人公である嵐山歩鳥の厄介な存在感と、そのペースに引きずられた人々の徒労ぶりに、思わず、げらげら、と笑う。ばかだ。馬鹿がいる。エネルギーの無駄遣いというのは、なぜに、こうまで素晴らしく、愉快なのだろうか。と、『それでも町は廻っている』通称“それ町”は、いわゆるメイドものとは違う、むしろ下町を舞台としたコメディである。登場人物たちの不作法さは、ほとんどツッコミ待ちの振舞いで、そのボケた仕草の、みな明後日の方向を向いているあたりが、こちら読み手に、阿呆だろう、と呟かせる。僕がこの巻でとくに好きなのは、真田という少年の妄想が大騒ぎになっている「愛の逃避行」というエピソードであり、手を繋ぐ段を読むたびに、その心中を察するあまり、耐えきれず、ぶ、っと吹き出してしまうのだった。つうか、まあ、この賑やかさは、ほんとうにブリリアントである。是非ともその場に混ざりたい、仲間に加えて欲しい、かな、あ、うそ、ごめん。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(2) | マンガ(06年)
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『それでも町は廻っている 1』
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Tracked: 2006-02-02 21:43

「それでも町は廻っている」石黒正数
Excerpt: それでも町は廻っている(1) 「メイド喫茶を勘違いしてるバアサンと  女子高生探偵に憧れる天然アホ少女・歩鳥が  繰り広げるメイド喫茶コメディー。」 ・ずっと読んでいたいマンガ ・終..
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Tracked: 2006-12-02 16:50