ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2009年05月06日
 コープスパーティー BloodCovered 1 (ガンガンコミックスJOKER)

 如月学園、文化祭終了後の校舎、雨のなか、2-9の教室に居残った仲の良い生徒たちは、転校してゆく友人の寂しさを紛らわすため、インターネットで見つけたという紙で出来た「サチコさん人形」のおまじないをし、現在の繋がりが末永く続くことを願おうとするのであったが、しかし、それがまさか、悲劇と惨劇の幕を開くことになろうとは、思いもしなかった。おまじないの終わり、突如として大地震に見舞われ、教室が崩落してしまい、一時意識を失った生徒たちが目覚めたのは、如月学園が建つ前、取り壊しになったはずの廃校、天神小学校だった。心当たりのない不気味な場所で、離ればなれになってしまったクラスメイトの行方を探す直美は、やがて自分たちが怨霊によって異次元空間に監禁されていることを知らされる。篠宮トシミの『コープスパーティー BloodCovered』は、チームグリグリ(原作・監修にクレジットされている祁答院慎はその一員)による同名同人ホラー・ゲームのコミカライズで、その原作をじっさいにプレイしたことはないのだけれども、某ニコニコ動画の実況動画でプレイしているのを観たことがあり、さらには原点であるRPGツクールでつくられたフリー・ゲームは昔にやったときがあって、だいたいのストーリーは知っているつもりなのだが、この1巻を読むかぎりでは、相応に忠実なマンガ化がされているように思う。現代的なセンスで頭身や性格のデフォルメされた登場人物が、その、軽はずみ、ユニークな言動とは不釣り合いなほど、グロテスクな恐怖に追いつめられていくさま、複数の次元が多重の閉鎖空間を設けている舞台は、もしかすれば『ひぐらしのなく頃に』にも通じるところがあるけれど、いちばん最初のゲームのヴァージョンが発表されたのが90年代ということもあってか、謎解きの要素が必ずしもメタ・レベルの意識を召喚しないところに(いや、たぶん)、作品のオーソドックスさ、物語の魅力がある。ただし、ゲーム版と比較してしまうなら、サウンド、演出の効果を含め、インタラクティヴなはったりに頼ることができないため、そのぶん、おっかなさは薄らいでいる。いくつかの描写からは正直、迫力を感じられず、もちろん、それは篠宮のマンガ家としての技量によっているのかもしれない。


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(09年)
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