ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2009年03月18日
 Keep Me on Your Side

 長引く不況という言いは、まあ常套句であるけれども、そのような世相においては共感性の高いメロディが欲されるのか、エモ・ポップ時代にもなかなか終わりが見えないねえ、といったところである。たしかにシーン自体は、いささか供給過多であって、飽和状態にも感じられるが、それでも次々と新人さんが登場してくるのだから、アーティストにしてもリスナーにしても、まだまだそのスタイルに求めるものがあるのだろうし、勢力のでかさは、依然としている。しかしなあ、さすがにちょっと、飽きないかい。キモであるメロディのラインは、半ば類型的、パターン化していて、アコースティックやディスコティックのヴァリエーションも、ユニークなアイディアというより、ひとたび発見されたとたん、さっそく右にならえの汎用性で、各バンドの固有性を埋没させてしまう。もちろん、みんな同じがいい、の連帯が、ジャンルの美学であるようなとき、それは決してマイナスにはならないのかもしれないけれど、個人的には、やっぱり、熱くなれない。とか述べつつ、だよ。ニュージーランド出身の4人組、GOODNIGHT NURSEによるセカンド・アルバム『KEEP ME ON YOUR SIDE』は、ひさびさにヒットであった。正直、飛び抜けた個性というのは、ほとんど、ない。いかにも、エモ・ポップ(ポップ・エモ)でござい、式の、メロディ、躍動、リズム、コーラス、ハーモニーの総和で、すべて楽曲はこしらえられている。日本盤の、MEY-Eのライナー・ノーツがそうしているとおり、容易く、比較対象のあれこれを挙げられる。だがしかし、その、屈託のなさによってクオリティの引き上げだけを目指されたかのようなナンバーがどれも、すぐれて響くのである。ギミックというほどのギミックは用いられず、感情の、前向き後ろ向き、アップとダウンとを表現したドラマが、たくましいバンド・サウンドのダイナミズムによっているのも、たいへん気持ちよく、決まっている。エモ・ポップのみではなく、一線級のパワー・ポップにも届きそうな射程がある。へたに抗ったらもったいない。いや、抗えないね。「UNTIL SUNRISE WE ARE THE NIGHT」という、そしてそれはつまりバンド名にもかけてあるのだろうフレーズが、どこまでもロマンティックな弧を描く2曲目の「THE NIGHT」など、ああ、これ、かなり、好きだ。

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(09年)
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