ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2009年02月17日
 おかわりのんdeぽ庵 2 (2) (講談社コミックスキス)

 なかはら★ももたの、たとえば『あかねSAL』や『のんdeぽ庵』のイメージで、原作なしのオリジナルである『世界はひとつだけの花』を読むと、ぎょっとさせられるものがあるけれど、それはある意味で、さまざまなモチーフに対応しうる作者の巧みさが十分にあらわれている、ということなのだと思う。そして、イタバシマサヒロの原作と組んだ『のんdeぽ庵』の続編『おかわり のんdeぽ庵』には、ライト・ポップなテンションが、グルメ・マンガもしくは料理マンガの体裁を借りて、とてもよく示されている。前作『のんdeぽ庵』のヒロインの一人であるサカナから、居酒屋「ぽ庵」を受け継いだ奈々葉は、相棒の穂波とともに、心づくした料理ともてなしで、訪れた人々の疲れや迷いを晴らしてゆく。こうしたストーリーにおいて大事なのは、やはり、前向きな浮力となるあかるさだろう。現実の生活にそくして、料理とコミュニケーションを描いていくと、人生に突き当たるのか、この手のジャンルにおいては、世知辛い話題が好まれるもので、当然『おかわり のんdeぽ庵』も例外ではなく、茶番でしかない部分もあるにはあるが、男性向けの諸作品に見受けられがちな、断定、言い切り型の説教くささはあまり感じられず、その雰囲気の軽やかさがおもな特徴となっている。この2巻に収められているもののなかでは、前作の主人公をスペシャル・ゲストに使ったそれではなく、ファミレスの大手チェーンで利益を求める親のスタンスに反発し、接客の密な「ぽ庵」で包丁をふるう奈々葉の、よき理解者であり、現在は家業を継いでいる兄が登場してきてのエピソードが、もっとも魅力的である。生き方におけるイズムの問題にしてしまえば、堅苦しくなってしまいそうなところを、うまくかわし、兄妹間の信頼を、とても羨ましいものとして描いている。

 『あかねSAL☆』(原作・岡田惠和)に関する文章
  4巻について→こちら
  3巻について→こちら
  2巻について→こちら
  1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(09年)
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