ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2004年11月27日
椎名林檎、ではなくて、東京事変のファースト・アルバム。結局は自意識の問題なのかなあ、と思う。サウンド自体は、かっこいいロックン・ロールが目指されているのだけれども、どうもアクのようなものが足りない。そして、これを聴いて思うのは、椎名林檎という人の自意識は、けっして歌詞にのみ現われているのではなかったのだな、という至極当たり前のことだ。だいたい歌詞だけ取り出せば、「きみとぼく」の問題が、生き死にに関わっている風情がある。だが、そのことが音のほうに反映されていない、音そのものに切迫感が欠けている。バンド編成であるという事実が、自意識の内側から漏れ出でる欲望をかなりセーブしている、あるいは、そのような欲望自体を満足させてしまっている感じがする。かといって、そうやって発せられる演奏が、自意識を吹き飛ばす、こちらをうずうずさせるようなエキサイトメントになっているかといったら、そうでもない。椎名林檎に関しては、荒々しく尖った茨の鋭さのないことをプラスととるかマイナスととるかでいったら、僕の立場は後者である。
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彼女がバンドの事を褒めれば褒める程、白けていく自分がいます。ホントにこのバンドはあなたにとって最高なのか、と。
もし、彼女に「自意識の内側から漏れ出る欲望」がまだ残っているのなら、じきに気付くとは思いますが、それはそれで彼女にとっては不幸なことだと思うので複雑なところです。でも僕はやはりその先を見てみたいです。
10曲目が、凄くかっこいいです。特にベース。バンドになって、1番ノッてるのは、実はベースの亀田さんなんじゃないか、と思ったりもします。
インタビューとかあんま読まないからわかんないんだけど、椎名林檎がある種のキャラクターの呪縛から逃れたことはたしかだというのは聴いて感じられる。でも、そうすると、たとえばシングル「群青日和」で「演技をしてるんだ、他の誰かも、そうさ、当事者を回避してる」(記憶に頼ったので、ちょっと適当だけど)みたいな歌詞をうたっても説得力がないというか、音とか歌詞、プロダクションをも含めた全体的な表現としては、強度が落ちている気がする。