ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年11月21日
 color(初回限定盤) color(通常盤)

 NEWSに関しては、これまで音楽的な方向性が自分の趣味とはちょっと違うため、たとえば前作『pacific』でいうなら、ヘヴィなギターの前面に出たミクスチャー・ロック的アプローチの「change the world」や、初期の堂本剛くんばりにジャニーズ・グランジを聴かせる錦戸くんのソロ・ナンバー「code」などは、かなりフェイヴァリットではあったものの、しかしそれらは全体からすると本筋ではないと思わせる部分がつよかったので、必ずしもジャストという感じではなかったのだが、ここ最近のシングル、とくに「weeeek」や「SUMMER TIME」、「Happy Birthday」で見られた展開には、お、と思わせられるところがあった。しかして、その3曲が収められたサード・アルバム『color』に対する期待は、がぜん高まっていたわけだけれども、いや、じっさいにこれが、なかなかナイスな作品になっており、すくなくともNEWSのディスコグラフィのなかでは、もっとも、ぴん、ときた。

 まず1曲目にさっそく「weeeek」を持ってき、勢いを借りて、飛ばす。続く「STARDUST」はハード・ロック調の楽曲で、これもアップ・テンポに、攻めの姿勢を感じさせる。3曲目が「SUMMER TIME」である。この時点でNEWSというグループのカラー、メンバー6人の個性が、かなり上向きに表現されていることが伝わってくる。4曲目の「SNOW EXPRESS」は、山下達郎に作曲を頼み、すでにコンサートで披露されていたナンバーらしく、DVD『Concert Tour Pacific 2007 2008』でも聴くことができるが、メランコリックなギターの響き、キーボードのきらきらと輝く旋律、心地好い打ち込みのリズムに、メロディアスなコーラスがのっていくなか、ワキから入ってくる山下くんのラップが、特徴的なフックとなっている。

 アコースティックのループを使った5曲目の「Forever」や、いま流行りのヴォコーダー・ポップスを意識したかのような6曲目の「MOLA」などは、正直、他のグループが歌っていても違和感がなさそうという意味で、楽曲単位の個性がやや弱いかな。しかしながら、錦戸くんのソロ・ナンバーが、うん、やっぱり、良いね。好き。「code」の場合、作詞のみが自作であったけれど、ここでの8曲目「ordinary」では、作詞ばかりか、作曲も手がけている。ゆるやかなトーンではじまり、印象的なギターのアルペジオが、大振りなストロークへ膨らむのに合わせ、スピードがあがっていく。バンド・スタイルのサウンドは激しさが増す。そこに「きみとぼく」の関係性から抽出された、一途とも執着とも一瞬とも永遠ともとれるラヴ・ソングが織り込まれている。

 先に挙げた「weeeek」や「SUMMER TIME」、それから13曲目の「Happy Birthday」が象徴するように、総体的にはラップ(っぽい)パートを含んだナンバーが増えており、ああ、なるほど、たぶん、こういうミクスチャーの路線が自分の趣味と合っているんだな、と思う。だが、NEWSの場合、嵐やKAT-TUNとは違い、誰それが専任と決められているふうではなく、MCをスイッチしながら、カラフルに艶やかで鮮やかでポップな色調をつよめている点が、他にはない魅力を孕んでいる。それがよく出ているのは、おそらくはハイライトに挙げてしまってもよいだろうね、と感じられる12曲目の「Smile Maker」である。〈笑え / 苦しい時こそ / 辛い数だけ笑顔見せてよ / さあ声上げて / いっそ笑い飛ばして / 自分のためじゃなくても / 誰かのために笑おう / 喜んでくれた顔が / 与えてくれる力を〉という、キャッチーで力強いコーラスまで、ジャジーなピアノとスクラッチがつくるコントラストのなか、交互にフレーズを繋げていくヴォーカルのひとつひとつから、スウィートなばかりではない、逞しさもがっちりあるポジティヴなフィーリングが溢れ出す。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(08年)
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