ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年11月03日
 Suicide Season

 アメリカのレーベルであるEpitaphと契約を結び、イギリスのモダンなラウド・ロック派としてはLOSTPROPHETSやFUNERAL FOR A FRIEND、BULLET FOR MY VALENTINに続け、というような位置にまでやってきたのかな、シェフィールド出身の5人組、BRING ME THE HORIZONのセカンド・アルバム『SUICIDE SEASON』であるけれども、先ほど挙げたアーティストらが、キャリアを踏むにつれ、メジャー化し、マイルドさを増していっているのに対し、このバンドは、今のところまだ、獰猛に果敢に熱り立っては盛っている。それというのはもちろん、ロール・モデルに置いているスタイルの恩恵でもあるのだろう。デス・メタリックに咆哮するヴォーカル、ブルータルに掻き鳴らされるギターのリフに合わせてアグレッシヴにダ・ダダダと駆けずり回るバスドラの音、ときにプログラミングされた旋律を交えながら叙情性を高めていく楽曲の構成が、コンパクトに収まることを拒み、極度にダイナミックであること、過剰にドラマティックであることを要請しているのかもしれない。が、いずれにせよ、クライマックスは迫力に満ちて連続し、波濤のごとく押し寄せる。ラフに粗いというよりもタフに洗練されている印象であるし、メロディアスなくだりにはナイーヴなエモっ気のしなりも孕む。しかし、噴きこぼれる情緒を、たとえばそれを衝動と呼ぶのであれば、押さえきれず、前面化させていく勢いが勝っている。そうして鼻息の荒いナンバーが並んでいるわけだが、アゴニーでもあるサウンドのすべては、タイトル・トラックにあたるラストの「SUICIDE SEASON」により、浄化される。8分に及ぶ長尺な楽曲のイントロは、DEFTONESの「BE QUIET AND DRIVE (FAR AWAY)」を思わせなくもないギターの単層的なフレーズで幕を開け、次第にのってくる演奏は激しく、でも決して速くないテンポをつくり、静寂と強襲とが流転し合う音響のなかで、どことなく寂しげに、そして儚げなさまで、執拗なほど繰り返される叫びは、やがてデジタルなギミックからの浸食を受けると、跡形もなく消える。

 『COUNT YOUR BLESSINGS』について→こちら

 バンドのMySpace→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(08年)
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