ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年08月22日
 濁組の構成員である飛がじつは久慈雷蔵の命を狙うヒットマンであった、っていうのは、まあ過去作にもありがちな、たいへん立原あゆみらしいアイディアで、決して驚くべきポイントではないのだけれども、そのような登場人物が死なず、改心したのちも生き続け、見事レギュラーにまで昇格するというのは、意外とレアなケースになるのではないだろうか。そうしたあたりに、極力殺伐とした展開を斥けて成り立つ『極道の食卓』ならではのテイストが、よく出ていると思う。だいたい、この6巻で起こるおおきな動きといえばそれぐらいであり、あとはいつもどおり、決まったメンバーが顔を揃え、のんびりとしたテンポの人情話が列挙される。しかしながら、中年の男性といおうか意固地なおっさんのエピソードばかりが、こうも続くのはいけないねえ。いちおう料理マンガの面もあるとはいえ、47話目(四十七品目)の「米と麦」は、まるで冴えない時期の『美味しんぼ』みたいになっちゃっている。それよりかは、おいおい、その男女のもつれに料理ほとんど関係ねえじゃん、的なエピソードのほうが、やはり、うける。48話目(四十八品目)の「男と女の約束」とか、なんだよ、これ。〈男と男の約束……約束はなかなか守れないから 男と男なんて枕言葉があるのでしょう〉と、この作者ならではのポエジーで、良い話ふうに締めくくってはいるけれども、ぜんぜん良い話じゃないよね。結局、久慈雷蔵がマグロ食っただけ、マグロ食ってるだけ。こういうしらばっくれたところが最高である。

 5巻について→こちら
 4巻について→こちら
 3巻について→こちら
 2巻について→こちら
 1巻について→こちら

・その他立原あゆみに関する文章
 『仁義S』
  7巻について→こちら
  6巻について→こちら
  5巻について→こちら
  4巻について→こちら 
  3巻について→こちら
 『恋愛』
  2巻について→こちら
  1巻について→こちら
 『本気!』文庫版
  4巻について→こちら
  3巻について→こちら
  1・2巻について→こちら
 『ポリ公』2巻について→こちら
 『月の教室』について→こちら
 『喰人』1巻について→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(08年)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。