
けっこうきっちり手堅い内容に仕上がっている。ザ・ダークネスのセカンド作『ワン・ウェイ・チケット・トゥ・ヘル・・・アンド・バック』である。プロデュースは、結局、マット・ラングではなくて、ロイ・トーマス・ベイカーが担当することになった。なるほど、そういう音の響きである。とはいえ、楽曲のつくり自体は、クィーンよりも、デフ・レパードを彷彿とさせる、やけにウェルメイドなものになっている。デビュー・アルバムで集めた注目が大きすぎるだけに、そのすべてを満足させるのは難しいところであるが、すくなくともリスナーの過半数は、ちゃんと引きつけたままにしておくのではないか、というぐらいのクオリティは成立させている。が、しかし正直なところ、僕はこれは、あんましぐっとこなかった。というのも、やはり仰々しさに欠けているのだ。あるいは、すでにこちらがダークネスというインパクトには慣れてしまっているため、想像を飛び越えるような跳躍が見受けられない。ポップかつキャッチーではあるのだけれども、前作からのシングルにはあった、嫌でも耳につく、シンプルにわかりやすく、馬鹿馬鹿しい部分が減退しているのである。アンセムに結びついてゆく、とびきりのワン・フレーズが足りない。いや、まったくないというわけではなくて、即効性が低いんじゃないかな。引っ掛かりが弱りともいえる。それが何よりも残念に思える。あと何度か繰り返し聴けば、また違った表情にも気づくのだろうか。この手のいっけんハイプくさい系のバンドにとって、成功したあとの2作目というのは難しいものなのかもしれないが、もうちょいギラギラにノリノリ(両者ともに死語であるとしても、それが似合う、様になるぐらい)であってもいい。
