ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2014年12月08日
 ヤンキーマンガガイドブック (文化系のためのヤンキーマンガ入門)

 現在出ている『ヤンキーマンガガイドブック (文化系のためのヤンキーマンガ入門) 』に1960年代から2010年代までの各論(ディケイド論)と何本かのコラムを書いています。とりわけ、ディケイド論に関しては、以前『ヤンキー文化論序説』に寄稿した「ヤンキー・マンガ・ダイジェスト」の内容を拡張し、不良マンガ(ヤンキー・マンガ)の歴史を一望できるように心がけました。もちろん、紙幅の関係上、触れられなかった事項も多々あります。が、それについての指摘や、あるいは細部についての異論や反論が出てくるかもしれない可能性を含め、今後にこのジャンルを考察する上での「叩き台」として機能するものになったのではないかと思います。

 本題からは逸れるため、ディケイド論には加えられなかったのですが、80年代に少年マンガは大まかに、あだち充のラブコメのような「日常」と車田正美のバトルのような「神話」とに分裂した。その間隙を縫って勃興したのが、90年代のヤンキー・マンガなのではないか。そして、根っこにはすべて、ちばてつやが存在しているのではないか。このような推測を個人的には抱いております。おそらく、あだちの「日常」とは『週刊少年サンデー』に。車田の「神話」とは『週刊少年ジャンプ』に。それぞれ符号するものである。としたとき、ヤンキー・マンガのブームに『週刊少年マガジン』が果たした役割も見えてくるような気がします。もちろん、『週刊少年チャンピオン』に車田の直系である石山東吉がいたことは重要ですし、上條淳士の描くスタイリッシュな不良少年やギャグやコメディとして描かれる不良少年などのことも視野には入れていたのですが、そこまで話を広げることはしませんでした。そのへんは今後の課題にしたい。あるいは今後に不良マンガを論じられる方が取り上げてくださればと願っております。

 いずれにせよ、これまで不良マンガを体系的にまとめたものはほとんどないという状況でした。そうした状況に対し、少なくとも一石を投じうる内容に(自分が書いた文章ばかりではなく)『ヤンキーマンガガイドブック (文化系のためのヤンキーマンガ入門) 』はなっています。
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