![Obliterations [Explicit] Obliterations [Explicit]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61yXbslFuCL._SL110_.jpg)
ハッピーでなんかありやしねえよ。気分はまあ、いつだって低空飛行になりがちなのだったが、それでもダレてばかりはいられないし、切迫したものに激しく胸を突き上げられることがあらあ。そのとき、米カリフォルニア州ロスアンゼルスの4人組、OBLITERATIONSのセルフ・タイトルのデビューEPは、格好のBGMだ。そこで聴かれるサウンドは、バンド自身がバイオグラフィでアピールしている通り、 BLACK SABBATHと BLACK FLAGからインスピレーションを得ているのだろう。重心を下に置き、無骨な軋みとアンダーグラウンドに似つかわしいオーラをまとっているのだけれど、何よりもシンプルでストレートなハードコアであり、ロックン・ロールとして非常に滾っている。要するに、カッとくるのである。MC5やTHE STOOGES、ZEKEやTHE DWARVESあたりを引き合いに出して構わないかもしれない。ハイ・エナジーのスピード感がある。SAVIOURSのヴォーカルやBLACK MOUNTAINのギターによって組まれたバンドらしいが、それらに特徴的なドゥームであったり、サイケデリックであったりのエッセンスは、ほとんど持ち込まれていない。OBLITERATIONSの強烈なビートが立ちのぼらせているのは、「くそったれ。こんちくしょうめ」の衝動と同義になりうるような攻撃性であって、荒々しいガレージ・パンクを着こなした「KICK AGAINST THE PRICKS」をはじめとし、猥雑であるがゆえに正直なスタイルはばっちり決まっている。
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